特養看護師の平均給与は、介護施設の中でも比較的高い方だとされている。具体的には、特養が約35万であるのに対し、介護老人保健施設は約34万、訪問介護事業所が約31万、通所介護事業所が約28万、グループホームが約29万となり大きな差がある。

また、給与に加えてオンコール手当がつく施設も多い。
オンコール手当は細かく分けると3種類あり、平均額は待機手当が1,353円、電話対応手当が1,133円、出勤手当が2,288円となる。これらの手当てが全て出た場合、1ヶ月辺り15,000円から16,000円のプラスとなるが、全てつく施設は多くなく、オンコール手当自体が無いところもあるため、就職を考える際には注意が必要である。

特養の看護師には、「体力を使う仕事が少ないため不安があっても働きやすい」「急な仕事や残業が少なく落ち着いて働ける」「入居者と信頼関係をじっくり築きながら働ける」「日勤メインで働ける」というメリットがあるが、大変な面もあるということを知っておく必要がある。

例えば、入居者は高齢者が多く急変や病気にかかる可能性が高いため、看護師にはその度に、迅速に状況を把握し、適切に判断して動くことが求められる。医師は非常勤であることが多いためそのプレッシャーは重い。

また、介護職員との関係性に悩まされている特養看護師も多い。医療の知識がある看護師が指示を出して介護職員が動く機会が多いため、上下関係のようなものが出来てしまいやすいが、役割が異なるため協力し合える関係であることが望ましい。そのためにも、良い関係を築く努力が必要となる。